吸い玉(カッピング)機器の性能で大切なのは排気量(吸引力)です。
ただし、排気量(吸引力)が多ければいいというものではありません。
一般的なドライ式の工業用真空ポンプは、構造上漏れがどうしても発生するため
排気量(吸引力)を増やしてそれを補おうとします。
また、排気量(吸引力)が大きいのに真空圧まで到達するのが難しいのは
簡単に言えば力任せに吸い上げているからです。
オイル式には欠点がありますが(それば別ページで解説します)、最大のメリットは
小排気量で真空圧に到達できることです。
ドライ式ポンプの場合は安価で工業用の製品が流用できますから開発にも費用が掛かりませんが
寿命が短く、排気量がどうしても大きくなる欠点があります。
排気量(吸引力)が大きいと、急な減圧がかかり吸引時の肌への負担がどうしても大きくなります。
ですから、吸い玉機器としての理想は、排気量が真空圧まで到達できる、小さく力の強いポンプが必要なのです。
「吸灸」の真空ポンプは排気量4L/分という、小さな排気量(吸引力)にもかかわらず
真空到達度-95Kpa以上という、吸い玉に理想的な真空ポンプを搭載しているのです。
もちろん、排気量を上げることは簡単ですが、あえてそれをしないのが「吸灸」のこだわりです。
吸灸は肌の負担を考え-80Kpa以上になると吸引スピードが落ちる設計になっています。
カップの大きさが大きければ大きいほど、スピードは遅くなります。
これは、性能が悪いのではなく、肌に急激な吸引を発生させない安全設計なのです。